こんにちは、Velo’s blogです。
以前、ピッチャー必見!家や公園で可能なおすすめ球速アップトレーニング|科学的なデータも交えて紹介 の記事でも少しお話ししましたが、今回は、
「投手の為の懸垂|あなたの懸垂のフォームは正しいですか?」というテーマで投手の懸垂についての記事を書いていこうと思います。
それでは早速いきましょう。
目次
投手の為の懸垂とは?
いきなりですが、皆さんは普段「懸垂」をどのようなフォームで行っているでしょうか。
以前の僕もそうでしたが、ボディービルやフィジークの選手のフォームを参考にしている方も多いのではないでしょうか?
ボディービル系のフォームとは、こちらの動画の冒頭のようなフォームです。
こういったフォームで懸垂をすることは、背中に効かせ、背中の筋肉を肥大させるという観点で見れば、良いフォームだと思います。
しかし、投手が懸垂をする際にこういったフォームだけを採用していると、球速や投球メカニクスに対して、悪影響を及ぼす可能性が高いです。
- なぜこうしたフォームで継続的に懸垂をすることが投球に悪影響を及ぼす可能性が高いのか
- では投手が懸垂をする際には、どのようなフォームを採用するべきなのか
それをこれから解説していこうと思います。
投手が懸垂時にビルダー系のフォームを採用しない方が良い理由
投手が懸垂を行う際に、ビルダー系のフォームを採用しない方が良い理由を知るにはこちらの動画がおすすめです。
この動画の内容を簡単にまとめると、
ビルダー系のフォームは、
- 背中の筋肉だけで体を持ち上げようとする為、全身を使ってボールを投げたい投手にとっては非効率的な体の使い方をクセ付けるものになってしまう可能性がある。
- 胸郭を固めた状態でトレーニングをすることで、トレーニング後の肩関節等の柔軟性が著しく低下する。
それに対し、吊り輪を使ったフォームは、
- 足を前に出し、腹筋も使いながら体を持ち上げることで、全身を使って効率的に出力するクセ作りになる。
- 胸郭と連動させながら行うことで、投球時に必要な胸椎、胸郭の柔軟性を損なうことなくトレーニングすることが出来る
- 持ち手部分が回ることで肩の内旋→外旋を入れることが出来、外旋可動域の低下を防ぐことができる。
結論、投手が懸垂をする時は、
- 吊り輪を使う
- 腹筋を使う
- 胸椎の動きを伴いながら行う
この3つを意識する事で、インナーとの連動や肩関節や胸郭の柔軟性を損なうことなく、トレーニングすることができます。
また動画の冒頭部分でも解説されていましたが、吊り輪を使うことで手や腕に余計な力を入れずにトレーニングできるといったメリットもあります。
Top Velocityでも投手の懸垂時には吊り輪が使われている
ここまでは、吊り輪を使い胸郭と連動させながら懸垂をすることのメリットを解説してしてきました。
先程紹介した動画は、広島にある「Mac’s trainer room」というトレーニング施設ですが、アメリカの「Top Velocity」という球速アップに定評のあるトレーニング施設でも吊り輪での懸垂が取り入れられています。
さらに、Top Velocityでは吊り輪に「ファットグリップ」も取り付けられていますね。
ハタ(HATAS) ファットグリップボールブルーS FGB400S
ファットグリップはバーベルなどに取り付けてトレーニングすることで、通常のバーのみの場合よりも効果的に握力やグリップ力を鍛えることが可能になります。
ちなみに、ファットグリップは棒状のものとボール型の2タイプありますが、Top Velocityではボール型のファットグリップを使っているようですね。
こうしてトレーニングの段階からボール型のものを掴みながら行うことで、投球時に必要なボールの形に特化した指先の強さが身に付くのではないかと思います。
MLBの二刀流Michael Lorenzen選手も吊り輪を使用
Mac’s trainer roomやTop Velocityだけでなく、Max160km/hを誇るMLBの二刀流右腕、Michael Lorenzen選手も吊り輪を使ってトレーニングをしています。
Michael Lorenzen、Top Velocity、Mac's Trainer Roomの懸垂の画像だけど、全員吊り輪を使ってる。
しかも、フォームも足を前に出し腹筋に力を入れ、胸郭を固めずに行ってる。
ウエイトのフォームとしては、体を反るものが一般的だけど、ピッチャーの懸垂は「吊り輪で反らさずやる」のがベストかも。 pic.twitter.com/nj4GkvyqLi
— 投げ屋 (@throwhard67) April 12, 2020
これだけの筋肉量があり、最高球速も160km/hを誇ります。
On Sept. 4, 2019, Michael Lorenzen became the first player to earn the win, hit a home run and play in the field in the same game since Babe Ruth on June 13, 1921. Watch the replay tonight on FOX Sports Ohio at 8 p.m. ET! 📺 @FOXSportsCincy #RedsReplay pic.twitter.com/Pq9qNFATjN
— Cincinnati Reds (@Reds) March 31, 2020
また、こういった画像からも分かる通り、胸郭回旋や肩関節の外旋可動域も申し分なく、柔軟性は全く損なわれていません。
この体で160km/hを投げることができているMichael Lorenzenがトレーニングに吊り輪を使用していることは、投手のトレーニングにおける吊り輪の有効性を示していると言えるのではないでしょうか。
投手の為の懸垂まとめ
いかがだったでしょうか。
今回の記事をまとめると、投手が懸垂をする際には
- 吊り輪で
- 腹筋に力を入れ
- 胸郭の動きを伴いながら
という3つのポイントに注意しましょう、ということでした。
個人的には「冒頭のようなビルダー系のフォームで行うのは絶対に避けた方が良い」とまでは言いませんが、ビルダー系のフォームでしか取り組まないとなると後々代償を支払わなければならなくなってしまう時がくると思います。
吊り輪の値段もAmazonであれば2,000円程度からあるので、是非この機会に購入することをお勧めします。
2,000円で球速アップに繋がるトレーニングや怪我予防ができると思えば、かなりお得だと思います。
(怪我をしてからでは治療費として2,000円位はすぐ無くなってしまいますし、何より限りある現役生活の時間を奪われることになりかねません)
なんだか脅すような言い方になってしまいましたが、球速アップに本気な人、ウエイトトレーニング(通常の懸垂)を熱心にやり込む選手ほど弊害が大きくなってしまうので、
ウエイトトレーニングや球速アップに本気な人ほど吊り輪を取り入れ、自分の努力が最大限球速に反映されるよう環境を整えるべきなのではないかな、と思います。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。
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それではまた。
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