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ピッチャーがフォーム矯正をする際の落とし穴|SSCを活用していますか?

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こんにちは、Velo’s blogです。

球速を上げたいと思っているピッチャーの中には、「軸足の使い方を直したい」「突っ込んでしまうクセを直したい」といったようなフォームに関する具体的な悩みを持っている方が多いと思います。

今回は、そういった悩みを持つピッチャーの方へ向けて、「フォーム矯正をする際の落とし穴」というテーマで僕なりの考え方を書いていこうと思います。

 

 

 




 

ピッチャーがフォーム矯正中に注意すべきこと

投球フォームを矯正中のピッチャーが注意したいこと、それは「スムーズさを失くし、ぎこちない投球フォームになってしまうこと」です。

 

 

ピッチャーのフォーム矯正は「軸足の使い方をこうしたい」「腕の使い方をこうしたい」というように、フォームの一部分を修正するようなものが多いと思います。

こういったフォームの一部分の矯正に取り組むことは、球速アップを目指す上で欠かせないことだと思います。

 

しかし部分的なフォーム修正に取り組む中で陥りがちなのが、冒頭で述べた「課題の部分を意識しすぎて投球フォームがぎこちなくなってしまう」ことです。

 

投球フォームがぎこちなくなってしまうと、スムーズさが失われ、「球速が上がらない」「思ったように球が走らない」という悪影響が出てくることは分かるかと思います。

自分の課題を修正しようとして、さらに状態が悪化してしまうのは最悪パターンですよね。

 

ここから、そうなってしまった場合、もしくは、そうならないようにする方法を解説してこうと思います。




 

フォーム矯正中のピッチャーの「ぎこちなさ」の改善法

結論から言うと、ぎこちないフォームになってしまった場合、もしくは、そうならないようにする方法は

 

「水が流れるように投げる」

 

です。

 

 

水が流れるようなイメージで投げるメリットは2つあります。

 

  1. 「水=滞りなく流れるもの」なので、投球フォーム自体がスムーズになる
  2. 「水=やわらかい」イメージなので、脱力がしやすくなる→SSCの発揮

 

主にこの2つです。

 

投球フォーム自体がスムーズになる

1つ目の「投球フォーム自体がスムーズになる」というのはイメージがしやすいかと思います。

特に、並進運動からリリースまでにかけては、スムーズに動作が行われることが好ましいので、水の流れをイメージしてスムーズな動きを体現することをおすすめします。

 

脱力がしやすくなる

「水」というと、「やわらかいもの」というイメージが湧きますよね。

「やわらかい」というイメージが湧かない人もいるかと思いますが、少なくとも「固い」というイメージを持っている人は少ないと思います。

 

なので、自分自身が「水が流れるように」投げようとすることで、「やわらかい」イメージから派生して、「程良い脱力」を引き出すことができます。

 

では、なぜ「程良い脱力」が大事なのでしょうか。

 

それは、SSCと呼ばれる機能を引き出せるからということになります。




 

SSC(ストレッチショートニングサイクル)

SSC(ストレッチショートニングサイクル)とは、「単に収縮させるだけの力の発揮」よりも、「筋肉が伸長されたところから素早く収縮させる方が、より大きな力を発揮できる」ということです。

 

具体的には、「垂直跳び」の例が分かりやすいかと思います。

 

 

〈直立時〉…脱力し筋肉に力が入っていない状態

〈沈み込んだ時〉…筋肉が引き伸ばされている状態

〈ジャンプの瞬間〉…引き伸ばされた筋肉を素早く収縮させる

 

垂直跳びをする際にできるだけ高く飛ぼうと思ったら、直立した状態から股関節、膝関節、足関節を曲げ、そこから素早く伸び上がることでジャンプしますよね。

 

このように一度沈み込んで反動をつけ、素早く力を発揮することで、より大きな力を発揮することができます。

反対に、反動無しの垂直跳び(スクワットの姿勢から跳ぶ)では、マックスの高さまで跳べませんよね。

 

SSCは、「一度引き伸ばされる」(垂直跳びの場合「反動をつける」)という部分が重要なポイントです。

 

 

爆発的に大きな力を発揮することができるSSCは、投球に欠かせないものですが、逆に言うと、SSCを発揮することのできる状態にしておくことが重要になってきます。

 

それが「脱力」です。

 

先程の垂直跳びの例に戻りますが、もしジャンプをする前(直立時や沈み込んだ時)に体に力が入っていたらどうでしょうか。

もちろん高く跳べませんね。

ピッチングにおいても同じことだと思います。

 

「脱力」という状態があるからこそ、そこからの素早い収縮を行うことができ、大きな力を発揮できます。

 

 

このように、脱力を引き出し、SSCを発揮しやすい状態を作り出すという意味でも「水が流れるように投げる」というイメージを持つと良いと思います。

 




 

フォーム矯正中に「水が流れるように投げる」際の注意点

今までは、水が流れるように投げることのメリットを話してきましたが、ここからはその意識で投げる際の注意点を解説していこうと思います。

それは、

「脱力→出力」の切り替えは爆発的に

です。

 

水が流れるように投げることで、脱力してスムーズに投球動作を行うことができるというのは理解してもらえたと思います。

しかし脱力をしても、リリースの際にも十分な出力がされていなければ、本末転倒になってしまいます。

 

脱力は、SSCを発揮してより大きな力を発揮する為にしていることなので、「力を抜くフェーズでは力を抜く」「力を入れるフェーズではしっかりと出力」していきましょう。

 




 

ピッチャーがフォーム矯正をする際の落とし穴まとめ

いかがだったでしょうか。

今回の記事の内容をまとめると、

 

  • フォーム矯正の際には「ぎこちなくなっていないか」をチェック
  • ぎこちなくなってしまいそうな場合は、「水が流れるように」投げる
  • 水が流れるように投げればSSC発揮可能
  • 脱力と出力の切り替え

 

というような感じです。

 

フォームにぎこちなさが出てしまうというのは、フォーム矯正に取り組むピッチャーには意外とありがちなことだったのではないでしょうか。

「ぎこちないなー」と感じたら是非試してみてください。

 

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それではまた。

 

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