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やり投げ選手、溝口和洋の「一投に賭ける」を読んでみた

更新日:

こんにちは、Velo’s blogです。

今回の記事はやり投げ選手、溝口和洋選手の本「一投に賭ける」の書評のような感じで書いていこうと思います。

 

こちらの本です。

 

 

溝口和洋とは?

まず、この「一投に賭ける」という本はやり投げの溝口和洋選手について書かれている本ですが、最近の選手ではないので、知らない人も多くいると思います。

溝口和洋選手は簡単に説明すると、こんな選手です。

 

  • 1980年代~1990年代後半にかけて活躍したやり投げ選手
  • 87m60cmの記録を持つ日本記録保持者(今も破られていない)
  • あの室伏広治が最も影響を受けたという人物
  • ウエイトトレーニングは1日12時間超え

 

このように少し解説するだけでも、溝口和洋選手の超人ぶりが分かるかと思います。

 

中でも、ウエイトトレーニングに対する熱はすさまじく、「外国人選手との違いはパワー。だったらウエイトをすれば良い」という考え方から、1日の練習の中で12時間を超えるような常軌を逸した量のウエイトトレーニングに取り組み、周囲からは「ウエイトの溝口」と呼ばれる程だったらしいです。

 

球速アップの為にウエイトに取り組んでいる投手にもヒントになることが書かれているのではないかと思い、僕は大学1年生の頃にこの本を読んでみました。

 




「一投に賭ける」の興味深かった点

先程の簡単な紹介だけでも溝口選手の凄さが伝わると思いますが、この本を読んで特に興味深かったのが、溝口選手のやり投げに対する思考やトレーニングの感覚の部分です。

 

  • やり投げをやっていたのではない。「細長い八〇〇gの物体を、できるだけ遠くに投げる」競技をしていたのだ。
  • 一二時間ぶっとおしでトレーニングをした後、二、三時間休んで、さらに一二時間練習することもあった。
  • 私のウエイトは全て、手先と足先の末端を強く意識することが共通している。

引用元:「一投に賭ける」上原善広

 

これは、興味深かった文を3つ抜粋したものですが、溝口選手がやり投げやウエイトにどのように取り組んでいたかが垣間見える文章だと思います。

 

1つ目の文章は、やり投げに対して偏見や固定概念を持たずに向き合い、より遠くに投げる為の最善の方法を独自に編み出していったということ。

2つ目は、一見、根性論にも見える異常な練習量、熱量が、世界トップレベルにまで溝口選手を引き上げたこと。

そして3つ目は、ただがむしゃらにウエイトトレーニングに取り組むのではなく、自分の感覚を研ぎ澄まし、技術や体力の向上に励んだこと。

 

また他の箇所には、バックスクワットをする際には首のすぐ後ろで担ぐことを心がけているといった趣旨の記述もあったことから、個人的にはハイバースクワットのような形になったことで、コアを過度に固定せずに行うことができ、より「やり投げの為のトレーニング」に近づけていたのではないかとも思いました。

 

 

 

 

「一投に賭ける」まとめ

大学1年生の頃に初めてこの本を読んだ際は、溝口和洋という人物に対して単純に「豪快な人だなー」「無茶苦茶なトレーニングをするなー」という印象を持ちましたが、最近になってこの本を読み返すと全く違う印象を持ちました。

観客席からの声援が聞こえると動揺してしまったり、ウエイトトレーニングの際の末端の感覚等、精神的にも肉体的にもとても繊細な感覚の持ち主であるように感じました。

 

やっぱり、一流のアスリートには「超繊細な感覚」があるんですね。

 

 

また異常な練習量については、溝口選手が異常な回復能力を持っていた為に可能であったことであって、溝口選手がやっているからと言ってマネをしても、正直同じようなパワーを付けることはできないのではないかなとも思いました。(この思考回路自体が「限界を決めている」ということなのかもしれません(笑))

でもその一方で、溝口選手程の練習量には届かなくとも、自分の身体が耐え得る最大限の練習をすることの必要性を強く訴えかけてくる本でした。

 

 

今回紹介したのは、この本に書いてあることのほんの一部分で、ピッチング、特に球速向上に取り組んでいる選手にとってヒントになりそうなことが多く書かれていたと思います。

 

興味がある人は一度読んでみることをおすすめします。

 

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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それではまた。

 

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